知られざるカテキンの副作用とは?
カテキンは身体にいいことがたくさんある反面、摂取しすぎると副作用を起こす場合もあります。カテキンには摂取上限が設定されていないため、「とればとるほど身体にいいのでは?」というような一般的イメージがありますが、そうではありません。
カテキンはお茶の成分ですが、お茶には当然カフェインも含まれます。お茶を飲みすぎると、カテキンと同時にカフェインも大量に摂取することにつながるのです。
特に成分が凝縮されている高濃度茶カテキン飲料やサプリメントは注意が必要ですよ。海外では、高濃度茶カテキンのサプリメントで肝機能障害が発生したというケースも報告されています。
カテキンの過剰摂取、つまりカフェインの過剰摂取による副作用には次のようなものが挙げられます。
- 睡眠障害(不眠・入眠困難など)
- 興奮
- 落ち着かない
- 不穏・不安感が強い
- 頻尿
- 脱水症状
- 焦燥感を感じる
- 吐き気・嘔吐
- 胃腸障害・下痢
- 肝機能障害
- 不整脈
- めまい
- 動悸
- 妊娠中の場合、胎児の奇形発生率が高まる
- 鉄分吸収の阻害による貧血
- パニック障害の誘発
カテキンの過剰摂取による副作用については、まだ明らかになっていない部分もありますが、摂取しすぎると上記のような症状が起こる恐れもあることを覚えておきましょう。
副作用と言っても、、、どのくらい摂取すると危ないの?
カテキンの過剰摂取は危険であるということをお話ししてきましたが、実際にどれくらい摂取すると副作用が起きてしまうのでしょうか?
摂取上限が設定されていないカテキンですが、ここで1日の摂取量の目安を考えてみたいと思います。
1日当たり100mgまでのカフェインなら安全
緑茶からカテキンを摂取する場合、カフェインの量が250mg~300mgになると副作用が出てくる恐れがあるため注意が必要です。また、3時間のあいだに850mg以上カフェインを摂取すると中毒症状を発症してしまいます。
ちなみに、緑茶100ml当りに含まれるカフェインはメーカーやお茶の種類にもよりますが大体10mg程度となっています。「濃いめ」のお茶ですと100mg当たり20mgとなります。
小型ペットボトルは280mlなので、普通の濃さのお茶なら28本程度飲むと副作用が起こる可能性があるということになりますね。
ちなみに高濃度茶カテキンを含むペットボトル飲料は、100ml当たり22mg以上のカテキンが含まれています。高濃度茶カテキンに含まれるカフェインの量は、普通の緑茶の倍と覚えておきましょう。
カフェインの量が100mgまでですと、カフェイン依存症や禁断症状が起こることはないと言われています。一日に摂取するカフェインの量は100mgまでと覚えておきましょう。
1日当たり1gのカテキンが目安
カフェインの摂取量の目安をご紹介しましたが、カテキンの摂取量の目安はどれくらいなのでしょう?
「1日当たり1gのカテキンを摂取するといい」ということが、雑誌・メディアでよく言われています。
湯呑み茶碗で緑茶をいただく場合、1杯当たりに含まれるカテキンの量は0.1gです。つまり、1日に1gのカテキン摂取を目指す場合、湯呑み茶碗で10杯くらい飲んでもいいことになりますね。
1日に1gまでカテキンを摂取できなくても、適度にお茶を飲むことが健康にいいことは変わりません。以下にカテキンの効能別摂取目安量をまとめますので、参考にしてみてください。
カテキンの効能 | 1日当たりの摂取量目安(g) |
ダイエット効果 | 0.3~0.6 |
コレステロール正常化 | 0.3~0.5 |
血糖値の安定 | 0.4~0.8 |
脳卒中予防 | 0.3~0.4 |
抗酸化作用・美容効果 | 0.1~0.3 |
肝機能・移調機能の改善 | 0.3~0.5 |
免疫力アップ | 0.2~0.4 |
緑茶を湯呑み茶碗で飲む量の目安としては、「朝昼晩の食事の際に2~3杯ずつ」と覚えておくといいかもしれませんね。