知られざるカテキンの効果・効能とは!?
お茶にはカテキンという成分が含まれています。カテキンはポリフェノールの一種で、お茶の「渋み」「苦味」を感じる成分のことを指します。
茶葉を育てるときに根元にテアニンという成分ができるのですが、光合成を行ってテアニンがカテキンに変化していくのです。
「カテキンは健康にいい」という話をよく耳にしますが、具体的にカテキンにはどんな効果・効能があるのでしょう?
抗酸化作用
カテキンにはとても強い抗酸化作用があります。活性酸素という細胞を老化させる物質があるのですが、カテキンはこれを減少させる効果があるのです。
抗酸化作用によって期待できるのが、ピロリ菌や0-157などの食中毒の原因菌の抑制することです。さらに悪玉コレステロールを減少させる働きがあるので、高血圧・動脈硬化などの予防も期待できます。
また、抗酸化作用は女性の敵である「シミ」「シワ」の予防にも役立つことが分かっています。お茶にはカテキンだけでなくテアニン・ビタミンCなどストレス対策にも効果がある成分が含まれていますから、美肌作りにも役立つといえるでしょう。
殺菌作用
冬場になると風邪やインフルエンザ予防のために「お茶うがい」をしている方もいるのではないでしょうか?「お茶うがい」は保育園や幼稚園、学校などでも導入しているところもあるようです。
カテキンには菌の繁殖を抑える殺菌作用もあります。風邪やインフルエンザのウィルスの体内への侵入を予防するほか、頭痛や鼻水・くしゃみなどの風邪の諸症状の緩和にも役立つでしょう。
殺菌作用は風邪のウィルスだけでなく、口内に漂っている菌にも効き目があります。口の中には虫歯の原因菌とも呼ばれるミュータンス菌やバクテリアなどの口臭の原因菌が存在するのですが、お茶を飲んだりお茶でうがいをすることでこれらの菌の繁殖を抑えることができるのです。
抗アレルギー効果
アレルギーは、アレルゲンというくしゃみや鼻づまり・かゆみなどを引き起こす物質によって引き起こされる身体の炎症反応です。
先ほどカテキンには風邪の諸症状を軽減させてくれる作用があることをお話ししましたが、これはアレルギーの症状も当てはまり、動物の実験によって「くしゃみ・鼻づまり・かゆみ」が緩和されることも分かっています。
脂肪の吸収を抑制
カテキンには脂質・糖質の体内への吸収を穏やかにする効果もあります。これらの吸収が穏やかになるということは、結果的に肥満の予防にもつながるというとことになります。
さらには急激に脂質・糖質の量が増えないため、血糖値の上昇も緩やかになり、糖尿病の予防にもつながるのです。
効果と効能を最大限に活かすためにには!?
カテキンの効果を最大限に活かして身体に取り入れるためにはどうしたらいいのでしょう?
効果的な摂取方法
最もカテキンを摂取できるのは「茶葉を食べる方法」です。茶葉をそのまま食べるわけにはいきませんから、茶葉を粉末状に加工した緑茶を飲むといいでしょう。
茶葉をお茶粉末器を使って粉状にすればいいので、自宅でもできますね。自宅で粉末にするのが面倒な方は、粉末に加工された商品を購入してもよいでしょう。
カテキンを多く含むお茶は?
カテキンを最も多く含むお茶は「煎茶」です。先ほども述べたように光合成を多く行った方がテアニンがカテキンに変化しやすいため、露天園で太陽の光をたくさんあびた煎茶にはカテキンが多く含まれます。
カテキンが含まれる割合をみてみましょう。煎茶のカテキン含有率が高いのが分かります。
お茶の種類 | カテキン含有率(%) |
煎茶 | 12 |
番茶 | 10 |
玉露 | 9 |
ウーロン茶 | 7 |
ほうじ茶 | 2 |
紅茶 | 2 |
お茶の入れ方は?
煎茶を入れる場合は、次のことに気をつけてみましょう。カテキンを多く引きだすことができます。
- 茶葉・・・6~8g
- お湯・・・100~180cc
- 温度・・・70~80℃
- 浸出時間・・・60~90秒
どのくらい飲むといいの?
基本的に、お茶には健康を損ねるものは入っていないのでいくら飲んでも大丈夫です。しかし、体質によって水分の摂りすぎになって水中毒などの症状が出る場合もありますので、飲みすぎには注意が必要です。
具体的な数値でいうなら、1日当たり1ℓ程度を目安に摂取するとよいでしょう。